黄化葉巻症対策にタバコカスミカメの導入


土の文化ファームではミニトマトの病害対策として天敵の導入を行っています。

今回は利用している天敵のひとつであるタバコカスミカメについてです。

 

ミニトマトに重大な被害を与える病害として、黄化葉巻症というものがあります。

黄化葉巻症は、トマト黄化葉巻ウイルス(TYLCV)により引き起こされるウイルス病で、タバココナジラミという害虫の媒介により伝染します。

トマトやミニトマトが発症すると成長点が止まるため、栽培初期に感染した場合その作は収穫ができないこともあります。

一般的な冬春ミニトマトの定植時期である夏場はタバココナジラミも多く、対策が必須となります。その後温度が下がる冬にはコナジラミも減少しますが、年が明けて3月頃から温度が上がるとまたコナジラミが増え始めます。

黄化葉巻症による被害を減らすためにはウイルスを媒介するコナジラミの防除を行うことが最も大切です。

 

そこで、土の文化ファームではコナジラミを捕食する天敵としてタバコカスミカメの導入を行っています。

タバコカスミカメはコナジラミ以外にもアザミウマ類など複数の害虫を捕食します。そのためトマトやナスなどの病害虫対策として一部の地域で導入されています。

 

ただし、普通に栽培を行っている圃場に天敵を導入しても定着してくれません。

単一の植物だけが植わっている、餌となる害虫が少ない(害虫が少ないのは良い事ですが)、害虫防除のための農薬で天敵も一緒に駆除されてしまうことなどが理由と思われます。

そこで、土の文化ファームでは天敵が定着するための場所として天敵の好む植物を定植しています。

クレオメ、ゴマ、バーベナ、スカエボラを植えています。

タバコカスミカメがゴマやクレオメに定着すると、長期間生息するので、安定した利用を行うことができます。

こちらがクレオメの様子です。

タバコカスミカメが葉を食べているのが良く分かります。

バーベナ・スカエボラは列(畝)毎に植えて、ミニトマトの養液を拝借して育てています。

少し見にくいのですがタバコカスミカメが住み着いて植物を食べているのが分かります。

写真で見てわかるようにタバコカスミカメは害虫であるコナジラミ以外にも植物も食べる雑食性です。

ミニトマトの植物体自体を食べることもあり加害の影響が強く出る場合があるので導入には注意が必要です。とくにミニトマトは落花などの影響が出るとの報告があるようです。

当圃場では現在食害の被害は見られていませんが、天敵の密度やミニトマトの芽先は花に影響がないか常に観察するようにしています。

 

導入の効果としては、一時期3割ほど黄化葉巻症を発症していた圃場へ導入していますが、現在発症は1割以下となっています。

これからが気温も高くなり害虫であるコナジラミが増える時期なので続けて効果を見ていきたいと思います。

 

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